2019年7月28日日曜日

【感想:天気の子】 僕にとっての「雲の向こう、約束の場所」であるように

※注意 当記事は映画『天気の子』、および新海誠監督の過去作品のネタバレを含みますので、自己責任でお願いします。




0.はじめに

天気の子、面白かったですね。
本当にいい作品で、とってもよくできた作品だと思います。
何が面白かったのかって聞かれると(語彙力がなく)うまく説明できないんですが、それってつまり、エンターテイメントとしてすごくクオリティが高いんだとも捉えられると思います。(都合よすぎますでしょうか)

並べよう思えば、いくらでも並べられると思うんです。
ボーイミーツガールで、笑いもあって涙もあって、(多分)セカイ系で、音楽が素晴らしくて、背景はそれはそれはもちろん素晴らしくて、ハラハラドキドキで……とにかくすごくよくできたエンターテイメントなんです。
そういった意味で、純粋に楽しませるといった点に関して、すごくよくできていたと思います。

ただ、エンターテイメントであることは間違いないんですが、「あー楽しかった!」の一言でまとまらない、「賛否両論」となる作品であることも事実です。
その、ある種の矛盾がまたこの作品であったり、新海さんの魅力の一つ何だと思います。
ここらへんは、新海さんや川村さんもおっしゃっていますね。
(以下、青字は新海誠さん。赤字は川村元気さん)

「この舞台だからこそ思いっきり、夏休みの老若男女のための映画じゃない方向に舵を切ろうと思いました」 出典:月刊カット 8月号 株式会社ロッキング・オン
「老若男女のための夏休みエンタメ映画にする必要はないと思ったと言いましたけど、そう言いつつも自分達でできる限り、技術の枠を尽くしてサービスする映画にしたつもりです」 出典:月刊カット 8月号 株式会社ロッキング・オン
「見てくれた誰かと誰かの価値観と価値観がぶつかるような映画でなければいけない、とも考えました」 出典:日経エンタテインメント! 2019年8月号 日経BP社 
「次は新海誠の作家性が爆発したものだろうか、と個人的には思っていました。でも、新海さんから出てきたのは『王道のエンタテインメントをやってみたい』という言葉だったんです」出典:キネマ旬報8上旬号 株式会社キネマ旬報社
「だから新海さんの中にも矛盾のある作品なんだと思います。(中略)そうした二律背反した感情を不思議なバランスで保ち続けているところが、新海誠という人物の作家性なのかなと思っています」出典:キネマ旬報8上旬号 株式会社キネマ旬報社

僕個人としては、天気の子の終わり方は非常に満足のいくもので、よくぞやってくれた新海監督!となったので、そういった意味では「賛」側なのだと思います。

新海さんの魂の叫びというか、「君の名は。」で怒っている人たちへの叫びだったり、生きづらい世の中への鬱憤だったり、あるいは現代を生きる子たちに向けたメッセージを、ガツンと叩きつけられましたね。。。

映画を見終わった直後は、面白かったなぁ、空きれいだなぁ、ぐらいにしか思ってなかったんですが、見終わってからしばらくたって、フォロワーさんの感想を読んだり、改めて振り返ったりしていたら、色んな思いが自分の中にあるっぽいなーという気がしてきたので、自分なりにまとめたいなと思い、今これを書いています。

あんまり自分の中でもまとまってないので、
とりとめのない文章を書き殴るだけの記事になるかとおもいますが、ご容赦ください。


1,今を生きる若い世代に向けられた映画

この映画を観終わって、しばらく自分のなかで寝かせて、それから僕の中で芽生え始めたのは、「今を生きる若い子たちにとっての『天気の子』が、僕にとっての『雲のむこう、約束の場所』と同じぐらい価値あるものになってくれたらいいなぁ」という謎の思いでした。おっさんです。(なぜ「雲のむこう、約束の場所」なのかという理由は後述します…)

これは僕自身の勝手な妄想ですが、この作品は新海さんなりの現代を生きる若い子たちへのメッセージがむちゃくちゃ凝縮されている映画なんじゃないかなと思っています。
ある種の願いのようなものがすっごく濃密に込められているんじゃないか、と。
あるいは、憧れとか、そういうのもあるかもしれません。
それを、ためて、ためて、ためて、最後に「天気なんて狂ったままでいいんだ」という叫びと共に、叩きつけるかのように爆発した……そんな感じでしょうか。

これは、新海さんが語ってくださっている「天気」というテーマを選んだ理由にも繋がってくるところなんですが、例えば異常な夏の暑さだったり、異常な量の雨がだったり……だけど、それを「異常」と捉えるのは僕達が「通常」を知っているからなんですよね。
僕達にとっての「異常」がもう生まれた傍からあって、それが「通常」な日常である若い子たちに向けて、「(大人達が言う)この狂った世界で生きていくことの正しさ」だったり、あるいは安直に言えば「昔はよかったのにとか、今の子はかわいそうとか、そういう大人の言葉に耳を傾ける必要はない」とかであったり、そういった想いが込められてるんじゃないかなって思いました。(以下、緑字は演出の居村健治さん)

「今小学生ぐらいの子っていうのは別にもうそんなのは当たり前なわけですよ。(中略)そういう彼らの気分になってみたかったし、彼らがこの先何を選んでどう生きていくのかを知りたかったし、描いてみたかった。そういう映画にしたかったんだと思います」 出典:月刊カット 8月号 株式会社ロッキング・オン
「「今」というこの時代に見てほしい作品を目指されているような気がしたんです。それも単に流行りのものではなく、「今の時代を生きるあなたたちに感じてほしい」作品なんだろうなと」 出典:キネマ旬報8上旬号 株式会社キネマ旬報社

作中で、「今の子たちは可愛そう」と須賀の義母がいうシーンのあとに、帆高が雨模様の東京を背景に嬉しそう、楽しそうに笑うシーンがきて、「あぁ、こんなにもズレてるんだなぁ」と何気なく思いました。こういうこと言う大人にならないようにしないとなぁ、とも思いました(失礼)。

2.「大丈夫」が大丈夫な新しい新海誠

天気の子を見終わった後もう一つ強く感じたのは、
新海さんは新たなステージに進んだんだなぁーということでした。
これまでの新海さんとは、ベクトルが全然違う。

それを強く感じたのは、この映画の最後が「大丈夫」という言葉で終わるということでした。

「大丈夫」という言葉を聞くと、やっぱりどうしても「秒速5センチメートル」を思い出してしまいます。
桜花抄のラストシーン、明里の「貴樹くんは、きっとこの先も大丈夫だと思う」というセリフです。

この大丈夫という言葉は、別れの言葉でもありました。
このシーンで、二人とも「この先ずっと二人一緒には居られない」ということを、はっきりと予感しています。
それが分かりながらも、その時点では(はっきりしているとはいえ)予感でしかない感情のまま、今目の前にいる相手に対し明確に別れの言葉をいうことなど当然できるわけもなく、そうして出た言葉が「大丈夫」でした。(だと勝手に思っています)

また、残念ながら貴樹君は全然大丈夫じゃありませんでした。

だけど、天気の子は違います。
帆高は本当にそのまま文字通り、「自分と陽菜は大丈夫」だと信じています。
あるいは、自分が絶対陽菜を大丈夫にする……歌詞通りいうならば、「自分が陽菜の大丈夫になる」と、覚悟を決めているんだと思います。
そしてきっと、陽菜も帆高のそんな言葉を受け入れるのだろうと思います。

そういう、「根拠はないけど二人なら大丈夫」という、捉えようによっては死亡フラグでしかない言葉ですが、そういった言葉を純粋な気持ちで真っすぐに言葉にできる主人公は、これまでの新海誠作品ではいませんでした。 

うまく言えないんですが、これが「新しい新海誠」を感じさせてくれた一因になっていると思います。

…などと思っていたら、そのあたり新海監督がちゃんとインタビューで答えてくださっていて、わりかしスッキリしました。

「あのころ、僕はもう少し内省的な個を描いていたわけですけど、今、僕が描きたいもの、皆さんが見たいものはたぶんそれではないから。だから、今の物語を描いていくことを強く意識しました」出典:月刊ニュータイプ 2019年8月号 株式会社KADOKAWA 
「今は自分の内側をエンジンにして前に進むんじゃなくて、内も外も関係なく軽やかに飛び越えてしまうようなものが見たかった。」出典:月刊カット 8月号 株式会社ロッキング・オン
これは後でも書こうと思っていたんですが、新海さんの作品って主人公や各登場人物のモノローグがあったりして、割と内省的に描かれていたんだと思います。
そのテイストは守りつつも、今作は明らかに内ではなく外に向かっている。
だから、これまでの作品とは明らかに違う。

過去の新海作品だったら、きっと帆高が島を出た理由とか、もうちょっとちゃんと描いたと思うのですね。でもそういった描写は一切なかった。
そういったところが明らかに、これまでの内省的な新海作品と異なることを顕著に表わしていると思います。

そういった新海さんの想いが伝わってきて、僕なりの「新しい新海誠」という言葉になったんだと思います。
(「君の名は。」はそのベースになっていると思います。3年前はそこまで僕自身考えていませんでしたが)


3.「天気」とか「セカイ」とかについて

新海監督の作品はよく「セカイ系」と言うものに分類されます。
天気の子がセカイ系かどうかというところがそんなに重要ではないと思いますが、
新海監督も一応定義に重なる作品ではあるとも言えるとは答えていらっしゃいます。
セカイ系と言う言葉に関して、今作改めて何か意識したかという問いに、以下のように答えてくださっています。

「確かに、その定義に重なる作品であるともいえますね。でも、同時にあの頃の作品群とはまったく違う空気をまとった作品であると思います」出典:月刊ニュータイプ 2019年8月号 株式会社KADOKAWA

僕はそんなにセカイ系作品に明るいわけではないですが、「天気の子」はこれまでにあまりない、新しいカタチでのセカイ系作品なのかなぁと思ったりもしました。
セカイ系作品って、割と主人公が内省的と言うか、ウジウジ悩んだりする。
女の子がセカイの危機のために一人でがんばっている外で、男の子(主人公)は自分の中の問題に足踏みし、悩んだりする。
だけど、少なくとも天気の子は前述したように、内省的なお話ではない。
だから、セカイ系の構造をとりながらも、これまでの新海作品はまた違う、新しいカタチでのセカイ系作品になっているんだと、思います。

今回「天気」をテーマで映画を作ることにした理由について、新海監督は以下のように答えられています。
「天気は地球規模の巨大な循環現象なのに、個々人のメンタルやフィジカルに影響を与える面白いテーマだから」出典:女性セブン 8月8日号 小学館
「"天気と人間の関係"が変わってきたということです。(中略)「情緒的で心地よいもの」から「何か備えなければいけないもの」に変わった気がしたんです」出典: 女性セブン 8月8日号 小学館

また、「天気」というものに関して、以下のように述べられています。

「セカイ系ということばが出ましたけれども、天気というのはセカイそのものとも言えるわけじゃないですか。」出典:月刊ニュータイプ 2019年8月号 株式会社KADOKAWA 

天気というのはセカイのメタファーの役割も担っている。
そのセカイの捉え方だったり個人との関わり方や付き合い方っていうのも、
きっと段々変わってきていて、もちろんこれが正解だと言えるような回答なんてなくて…
そういった中で「天気の子」という作品は今を生きる若い人たちにとっての、セカイとの向き合い方に関して、新海さんなりの答えだったり想いだったりを叩きつけてくれているのかなぁとも思います。

ただ、「天気の子」という作品が個人とセカイとの関係を描いている作品とか言われたらもちろん決してそれだけではないと思います。
この「天気の子」という作品は、人間関係のお話といった面があることを、監督は述べられています。 (以下の引用の「ふたり」とは、帆高と陽菜のことです)

「自分じゃない人をすごく希求する気持ち、それがこの映画の中でのふたりの基本的な関係性だと思うんです。(中略)人間関係の話ではあると思いますね」出典:月刊カット 8月号 株式会社ロッキング・オン

個人が個人を希求する人間関係も描いているお話。
それと同時に、セカイとの付き合い方を提示してくれるお話にもなっている。
そういう風に考えると、確かにセカイ系だなぁと思ったりします。

4.小さな肩に世界を乗せた少女のその世界の重荷を半分持ってあげる話

もう少しだけセカイ系のお話をさせてもらうと、僕の好きなセカイ系作品って、やっぱり女の子が一人でセカイのために頑張っているイメージがあります。
新海作品で言えば、「ほしのこえ」や「雲のむこう、約束の場所」はそういった類に含まれると思います。あとは、高橋しん先生の「最終兵器彼女」だったり、秋山瑞人先生の「イリヤの空、UFOの夏」だったり……これは僕が好きな作品を並べただけです。

そうして一人セカイの重荷を背負う少女に対して、少年(主人公)がそこから助けようとしたり、あるいは支えようとしたりする。

「天気の子」とこれらの作品の違いとして、最終的に「世界のその重荷を半分少年が持ってあげる」という、ある種共犯のような関係性に落ち着くところだと思います。
持ってあげるというか、奪うというか、無理やりひっぺがすっていう表現の方が近いかもしれませんね。

世界のカタチを変えてしまったことを知っているのは、帆高と陽菜の二人だけ。

この、世界の秘密を少年と少女だけが知っていて、この先もずっときっと二人だけ……そういった関係性に落ち着くところは、なんとなくこの先本当に大丈夫なんだろうかと不安になるんですが、強く「大丈夫」だと肯定したくなる。
そんな素敵な作品になっているなぁ、と僕としては思う次第です。


5.「雲のむこう、約束の場所」から「君の名は。」を経て「天気の子」へ

どうして僕にとっての「雲のむこう、約束の場所」であって欲しい、と言ったかというと、理由は単純で、「雲のむこう、約束の場所」は僕が初めて見た新海誠の映画であったということと、「天気の子」と「雲のむこう、約束の場所」が、本質的な部分でやっぱり似ているなぁと思うところがあるからです。
ただ作品の雰囲気だったりテイストだったりっていうか全体的に全く別物なので、私のこのブログを読んで「おっ、そうなんか!よっしゃみよう!」と思われてしまった希有な方は、自分で言っておいてすみませんが、いったん深呼吸して頭をリセットすることをお勧めします。(映画自体はおすすめします)

「雲むこう、約束の場所」を初めて見たのは僕が高校生のころだったので、もう10年以上前になります。丁度「秒速5センチメートル」が劇場公開していたころだったはずです。
初めて見た時の感想は正直もう覚えていないんですが、何回も繰り返し見ている、とても大切な映画です。

少し話がそれますが、「君の名は。」の感想もこのブログで書いていて、本当に久しぶりに読み返してみました。3年前の僕は、「君の名は。」でそのまんま「雲のむこう、約束の場所」と同じ演出のシーンがあったこと等に対し、憤っていました。(「君の名は。」自体は大好きですよ)
でも、天気の子でそういった怒りみたいなものは、まぁ、ないですね。
その理由を自分なりに考えてみたんですが、多分以下の2つぐらいになるかなぁと。

①本質的な部分(一人で世界を支えるヒロインを主人公が迎えに行くという構図だったり、世界に立ち向かう構図だったり)が似ているのであって、演出面は全く違うということ
②結末の二人の関係性が異なること
③映画公開時の新海誠の知名度が比べ物にならないこと

特に、③について少しだけ。
「君の名は。」が公開された当初、正直まだ新海さんの知名度って、多分そんなに高くなかった。
熱狂的なファンは大勢いましたが。「名前は知ってるけど見たことはない」「なんとなく見てみた」みたいな、ある主ライト層ってとっても少なかったと思うんです。
比べるのもおこがましいですが、ジブリや宮崎駿を知らない人って多分ほとんどいない。
映画を見たことがない人はいるかもしれないけど。

本当は、そういった層を広げる、あるいは取り込むことを目的に「星を追うこども」は作られたのかもしれないけど、まぁ、失敗だったと思います。
その後公開された「言の葉の庭」はとってもいい映画だったし初めて東宝とタッグを組んだりもしましたが、公開規模自体はまだまだ小さなものでした。
だから、その頃正直新海さんの知名度ってまだまだだなぁ、と思っていた。
正確な数値は知らないけれど。(もちろん有る程度は広がったと思いますよ)

そんな中、公開されたのが、「君の名は。」でした。
初めて新海誠を見る人、たくさんいたことだと思います。特に若い子たちには。
そんな中で、きっと「お前らは新海誠を知らないだろうけど、俺はもうとっくに知ってるんだぜ」みたいな謎の古参アピなのかイキリなのか分かりませんが、そういったものが少なからず僕の中にあったと思います。
「君の名は。」は新海誠のベスト版だと、良く例えられますが、本当に、その通りなんです。

そうして、新海誠ベスト盤「君の名は。」で新海さんを初めて知った人達が、あのシーンがよかった、このシーンがよかった、とか語るわけです。
そうすると僕の中のイキりやろうが言うんですよ。いやそれもうやってるから、いやそれあの作品のあれだから、違うから……と。ちっちゃな人間ですよ、ほんと。

言い分けをさせていただくと、そういった新海さんならではの魅力は、できたらベスト盤ではなくシングルそのものでまず味わってほしかった……そういった気持ちがあったことも確かです。

ただ、天気の子は違います。
この映画は、「大勢の人に見られることが確定している映画」なんです。大勢の新海誠を知った人たちにみられる映画なんです。
もう「俺は知っているけどお前らは知らない新海誠」じゃないんです。
そんな新海誠はもう存在しないと言っても過言ではないです。(大げさですかね)

うまく説明できないんですが、とにもかくにも、今回は「君の名は。」の時に感じたような憤りはありませんでしたね……(何度も言いますが、僕は「君の名は。」も大好きですからね)

あと、やっぱりこの「大勢の人に見られることが確定している」っていうのは本当に重要で、というかもしこのそういった舞台が整っていなかったら、天気の子は別の作品になっていたんでしょうね。

「君の名は。」の次作というだけでたくさんの方々に見てもらえるのではないか。だとすれば、「だからこその作品にしなければいけない」日経エンタテインメント! 2019年8月号 日経BP社 

6.終わりに

「全然まとまってないけどこれ以上内側に貯め込みたくないし一回吐き出したいからとりあえず書きなぐったろー!!!」ぐらいの気持ちで書き始めた結果、やはりまとまりのない記事となってしまいました。
まだまだ細かいところ色々書きたい気持ちはあるんですが、終わらなくなってしまいそうなので、このあたりで切り上げたいと思います……
大体言いたいことは言えたかなと思います。

最後に、感情の赴くままに

僕は本当に新海誠監督の作品が大好きで、「秒速5センチメートルが」一番好きなんです。
だけど、今またああいった作品を新海監督に作ってほしいかと言われると、もう違うかもしれない。

「君の名は。」を見終わった直後は、「これはベスト盤でこれまでの新海さんを全部出しつくしたんだから、次作は全く新しいことをやってほしい。そして可能なら新海さんの作家性を存分にだして、『君の名は。』で新海さんを知った人たちをどん引きさせてほしい」 ぐらいに思っていました。本当に。

だけど今回天気の子をみて、新海さんは僕が考えていたような、そんな所はもう全く見ていませんでした。自分がなんとなく恥ずかしくなりますね。

物理的に規模も大きくなって、知名度も桁違いに膨れ上がっているなかで、賛否両論を湧き起こしたい、もっとみんなを怒らせたいという気持ちで、こんな素敵な作品を作ってくださった監督には、もう感謝しかない。

これからもどんどん新しい新海誠監督を見せてほしいです。
けど、たまには昔を振り返ってみたりするような作品も見せてほしい。
新海監督の作品は、例外なく、どれも優しいです。

「天気の子」が劇場で公開されている間、可能な限り見に行きたいなぁと思います。
好きな音楽のPV映像とか、何回も繰り返し見てしまう。
それと同じように、新海監督の作品も思わず何度も見てしまう。

映画館で新海さんの作品が見られることが、本当に幸せだなぁと思います。

2016年8月27日土曜日

【ネタバレ注意】映画「君の名は。」感想


0.注意


下記感想中、本作を含み以下の作品のネタバレを含みます。
自己責任でお願いします。

 ・君の名は。
 ・ほしのこえ
 ・雲のむこう、約束の場所
 ・秒速5センチメートル
 

また、本作「君の名は。」を既に鑑賞し、「十分に楽しめた、この作品大好きだ!」という方にとっては少し不愉快となるような内容となっている可能性がありますので、ご注意ください。


以下、まとまりのない感想です



1.感想

 まず最初に一言で感想をまとめますと「とてもいい作品ではあったけれど、新海さんとしての新しさに欠ける作品だった」の一言に尽きてしまいます。
 念のため先に言っておきますが、すごくいい作品ですよ。 
 それは間違いないです。

 新海ファンはもちろんですが、特にこれまで新海さんの作品をちゃんと見たことがないという人には素直にオススメできますし、とても楽しめると思います。(まだご覧になっていないのにこの文章を読んでいるという希有な方、ぜひ、ぜひご覧ください)
 新しさに欠けると言ったのは、本作で新海さんがやっていることってこれまでの自身の作品で全部やっていることなんですよね。
 特殊な環境での遠距離恋愛、夢・記憶の喪失、すれ違い・・・などなど。
 まぁ、それが新海さんのいい所であるし持ち味であるところは間違いないですし、僕はそんな新海さんの作品が大好きなわけですが。
 なので、新海ファンも間違いなく楽しむことはできるでしょうし、事実僕は楽しかったです。
 
 ただ、欲を言えば、もっと新しさが欲しかった。
 
 少し話がそれてしまうのですが、僕は本当にこの作品が楽しみで楽しみで極力前情報を頭の中に入れないように心がけていました。
 具体的には、CMが始まったと思ったらすぐにチャンネルを変える、シンゴジラを見に行ったさいに劇場で予告編が流れはじめたら目を閉じて絶対に映像は見ない、神木君がでる番組は(泣く泣く)極力見ないなど・・・
 とはいえ、ポスター等は見ていますし、全ての情報をカットすることは無理なので、断片的にでも頭の中に(不覚にも)入れてしまった情報は以下のようなものでした。

 ・パラレルワールドっぽい(ポスターから)
 ・彗星が関係してるっぽい(ポスターから)
 ・なんか男の子と女の子が入れ替わるらしい(予告編の音声から)
 ・なんかがんばらないと皆死んじゃうらしい(予告編の音声から)
 ・男の子と女の子はメッセージ交換はできるらしい。脳内の会話かな?(予告編の音声から)
 
 と、まぁざっくりとこれくらいです。
 で、新海誠ファンがこれらの情報をもとに「君の名は。」の話を想像した結果、できあがったものはおそらく「君の名は。」の大筋のストーリーとブレナイと思います。
 まぁ、どんでん返しがあるわけでもないので、「彗星が落ちてきてやばそうだから二人でがんばるんだろうな」ぐらいには予想できると思います。
 それと予告編で「皆しんじゃう!」って女の子が叫んでるセリフがあるところから、なんとなくループものかタイムリープものだろうな~とは予想できてしまいますね。

 と、まぁ見る前から大筋のストーリーは予想できてしまってその通りに物語は進行していきます。
 それがよいか悪いかは微妙なところですが、少なくとも大どんでん返しを期待していたわけではないので、そこまで悪い要素ではないのかなともいます。
 新海さんの大きな魅力として、演出面があると思っています。
 言ってしまったら秒速5センチメートルも言の葉の庭もストーリー性にそこまで特殊性があるわけではありません。
 主人公や主人公を取り巻く登場人物たちの人生を、美しい音楽と映像で色どり、そこにさらにいわゆる「新海節」と呼ばれるモノローグを付け加えることで、魅力的な新海誠の作品となっています。ざっくりと言えば、ですけれど。
 そして本作「君の名は。」も当然新海さんらしさが爆発する演出で話が進んでいくわけですが、その全てに既視感があるのです。
 そして要所要所で薄味に感じてしまうのです。
 新海誠作品なのは間違いない・・・間違いないのに、なんかたりない・・・
 
 とくにあれなのが、3年前のみつはと現代の瀧の世界がシンクロするという超超超大事な見せ場場面・・・

まんま「雲のむこう、約束の場所」じゃねーか!!!


 と、心の中で叫んだのです。
 うん・・・さすがにあれは、ちょっとな・・・ってなってしまいました。
 「雲のむこう、約束の場所」と「秒速5センチメートル」を特に愛する自分としては突っ込まざるをえませんでした。
 「パラレルワールド」、「夢」、「記憶」というテーマは完全に「雲のむこう、約束の場所」でやってるところなんですよね。
 さらに言えば「雲のむこう、約束の場所は」はその夢とかパラレルワールド的な部分にフォーカスを当てて注力を注いでいる作品なので、そういった部分は完全に「君の名は。」は薄味だと感じてしまう。(「君の名は。」はパラレルワールドではないですけど、時間軸が違うという点ではパラレルワールドと類似していますよね)

 また、これは言うまでもありませんが「遠距離恋愛」だったり「すれ違い」というテーマは新海さんはもうそれこそ「ほしのこえ」からずっとやっていることなので、「あ~またか~」となる。それは別に良い。
 ただ、それにしたって「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」、それぞれ共通して主人公とヒロインとの距離が重要となっている作品ですが、描き方が全然違うので「あ~またか~」とはなっても薄味とは感じないんですよね。
 本作「君の名は。」がそういった部分でも薄味に感じてしまったのは、演出面が「秒速5センチメートル」を彷彿とさせるところや、端的に言ってしまえば「大衆性」がかなり強いという所だと思います。
 万人受けする話になっている、といった方がわかりやすいかもしれない。
 基本的にこれまでの新海さんの遠距離恋愛系の話って、すごい喪失感を伴うお話になっているんですよね。
 対して本作は、良くも悪くもラストはわかりやすくハッピーエンドとなる。
 とはいえ、それは期待したところなので僕個人としては嬉しかったです。
 雲のむこう、約束の場所、星を追う子供、秒速5センチメートル、言の葉の庭と来て、今回のようなハッピーエンドに落ち着いてくれてよかったと素直に思います。
 (あの流れで秒速5センチメートルみたいな終わり方になったら多分ブーイングだと思います・・・)
 
 なのでこの作品は
 
(「ほしのこえ」+「雲のむこう、約束の場所」+「秒速5センチメートル」)÷3 + 大衆性

 っていう印象を覚えました。
 
 以上のことから、これまでの新海さんの作品をあまり知らない人は物凄く楽しめると思います。
 とてもよくできていますから。
 間違いなく、新海誠の集大成だと思います。
 また、これまで新海さんがやってきたことのその全てが詰め込まれていて、新海誠ファンも楽しめる作品になっていることは間違いありません。
 上で色々書いていて今更何言ってんだと思われるかもしれませんが、実際見ている最中に「これはもしかして新海さんからファンへの最大級のプレゼントなのでは・・・?」と思いながら見ていました。

 ただ、一新海誠ファンとして欲を言えば、もっと新しいものを見せてほしかった、というのが僕の我がままです。

 本作はもしかしたら新海さんにとってはこれまでで最大のハードルになるかもしれませんが、次回作も切に楽しみにしております。
 
 とりあえず、劇場で見れる間にもう一度、二度見に行きたいと思います。
 

2015年10月16日金曜日

ARIAを振り返りながら感想を書いていこう。  第4話「その 届かない手紙は…」

注:劇場版公開記念に、懐かしみながらARIAの感想をただつらつらと語っていくものです。
  今後の展開のネタバレに抵触する部分が含まれます


第4話「その 届かない手紙は…」


ウッディが活躍する回ですね。
どうでもいいですが、僕はシルフ・サラマンダー・ノームだったら、シルフになってみたいですね!

さて、第4話。
ウッディと、猫と、手紙の話です。
アニメ完全オリジナルの話なんですが、割と印象的で、良く覚えています。


突如であった少女に手紙を届けてほしいと灯里が頼まれるところから、お話は始まります。。

この子がまたかわいいんですよね……正直このお話に出て終わりっていうのは
なんだか寂しいのでどこかでまた出ないかな―とひそかに期待していたんですが、
さすがに無理でしたね……

完全に個人的な意見ですが、「手紙」って実にARIAらしいというか、アクアらしいですよね。
今ももちろんですが、今から遥か未来である設定のアクアでも、当然基本的な連絡って
メールといった電子的なものだと思うですよね。

それなのに、手紙という文化は途絶えることなく続いています。
それはきっと、届くまでにかかる時間とか、お金とか、自らの手を使って文字を書く手間とか、
そういったものを敢えてしてでも・・・いえ、敢えて好んですることで、届けたい何かを
文字や文章だけでなく、手紙という媒体そのものに込められた何かを届けてくれるんだと思います。メールとかとは違って。
それを、ARIAでは「心」と称しています。
手紙は、心を届けてくれる。

アクアには、そういったものが溢れてるんですよね。
ひと手間かかることが、愛おしい世界。

それに加えて、手紙は形として残ります。ずっと残ります。
手紙って捨てないんですよね、人間。
何年も前に受け取った手紙を、ふとした時に読み返したりすると、手紙を受け取った当時のことを思い出し、当時のままの気持ちを思い出したりして、切なくなったり、懐かしくなったり・・・
指先で触れる形としてずっと残ってくれているものって、すごく貴重なんですよ。


話がそれました。
戻します。


足つぼグッズを通販で買うアリシアさんギャップ萌え(?)
少女から受け取った手紙を届けるために、シルフの空中バイクに乗る灯里。





パンツ丸見せで飛んでいる(らしい)というところだけは原作と一緒です。



うふふと笑いながらバイクにのって颯爽と現れるアリシアさん
 灯里とウッディがほぼ半日以上をかけてたどり着いたはずのこの島に・・・

いやいやいや、あなた午後から仕事あるっていってたじゃん!!
・・・と、ここは思わず突っ込んでしまうところなんですが、我慢しましょう。

手紙(正確にはビデオレター)の受取人は、かつて行われていたテラフォーミング中の事故で既に亡くなっていたことが判明。
彼のお墓に向けて、かつて彼の帰りを待っていた女性のビデオレターを届ける灯里


『アクアはいつか必ず、幸せで満ち溢れた星になる。そのために俺達が水を掘るんだ』

アクアが水の惑星と呼ばれるまでには、様々な人の努力、苦労、そして犠牲があった。
そういった、原作では描かれてなかった過去のアクアの様子をちょくちょく描いてくれるのは、
アニメのよいところですね。

いい話です。
久しぶりに見ましたが、やっぱり売るっときました。



「手紙は本当に、時間と場所を越えて、心を届けてくれる」

これは、何もアニメだけの話ではないのですよ。きっと。
恥ずかしいセリフだ。


2015年10月15日木曜日

ARIAを振り返りながら感想を書いていこう。  第3話「その 透明な少女と・・・」

注:劇場版公開記念に、懐かしみながらARIAの感想をただつらつらと語っていくものです。
  今後の展開のネタバレに抵触する部分が含まれます


第3話「その 透明な少女と…」

 はいきました!我らがヒロインアリスちゃん初登場回です!
 

 



 やっぱりなんか顔がAVVENIREとかと比べると少し違いますね。
 むしろ子の頃の方が大人びているような・・・笑
 ていうか、NaturalやOriginationと比べると声の印象が大分違いますね。
 最初は途中で声優さんが変わったのかと思ったぐらいです。(っていうか割と最近まで勘違いしてました)
 まぁ、このころは表情も硬く、人づきあいもへたくそで、孤高のキャラでしたから、そこは声優さんも意識して変えていった所なんだとは思います。(前々回の記事あたりで、いい意味で声優さんの演技は一緒とかいった気がするけど) 

 原作ではアリスとレースをする流れになったはずなんですが、アニメだとそこはばっさりだったんですね・・・ 久々に見返して驚きました。っていうか全然覚えてなった。
 

 そういえば、アリスちゃんがウンディーネを始めたのはオレンジプラネットからのスカウトだったんですね。全然覚えてませんでした。 
 ありすちゃんみたいな性格の子はウンディーネを目指すタイプではないようなーとおもったので、なるほど納得です
 


笑顔の練習をするアリスちゃん。普通に怖いです。でも可愛い。
学園生活でのありすちゃんの描写は原作でもあまりないので、アニメでさらっとでも出してくれるのは嬉しいですね。  

ちなみに、劇場版ではアリスちゃんがさらっと最高の、それこそ最高の、さいっっっこうの笑顔を見せてくれるシーンがあるので絶対に見てほしいところです。




灯里が不良(あかつきんですけど)にからまれていると勘違いし、思わず助けようとするありすちゃん。
しかし、ありすちゃん極力人付き合いは避けようとするタイプなのに、こういうところはしっかりしてる。
それとも、これも灯里の仁徳(?)のなせる技なのだろうか……
あとやっぱりかわいい
 


「一緒に暁さん観光案内の練習しない!?」

灯里のセリフがいちいちおもしろい・・・ 
でも、灯里がこうやって誰かをいじる?ような言葉をいうのって、それこそあかつきんに対してだけなんですよね。それだけ灯里が心を許しているということでいいのか、それとも天然なのか……
まぁ、この二人が仲いいことは間違いないですからね。
だからこそ、劇場版であかつきんだしてほしかったなぁ・・・(アルくんも、ウッディも)





灯里に笑顔を見られて照れるアリスちゃん。
な、なんだこの可愛いいきもの・・・かわいすぎるだろ・・・天使だ・・・

しかし、やっぱり改めて作画に時代を感じる笑

そして後輩を泣かせるほどに気難しいアリスにもたった一日でなつかれる灯里。
3話みてて思ったんですが、この時の灯里めちゃくちゃお姉ちゃんしてますね。



この表情とかもう完全にお姉さんですよね。
やっぱり、後輩(正確には違いますが)の前に立つと、灯里はとても魅力的な先輩ですよ・・・
それこそ、灯里にとってのアリシアさんのように・・・は、さすがに言い過ぎか。


そして照れるアリスちゃんはい可愛い!!!!!
かわいい!!!かわいい!!!


とまぁ、3話は予想通りとにかくアリスちゃんがかわいい回でしたね。
これからこのアリスちゃんどんどん可愛くなっていきますから、それを思うと楽しみしかないですね・・・

いやでもほんと、AVVENIREでのありすちゃんの笑顔まじで天使なので、まだ見てない人はぜひに。

2015年10月14日水曜日

ARIAを振り返りながら感想を書いていこう。  第2話「その 特別な日に・・・」


注:劇場版公開記念に、懐かしみながらARIAの感想をただつらつらと語っていくものです。
  今後の展開のネタバレに抵触する部分が含まれます。


第2話「その 特別な日に…」 

 アクアアルタのおはなし。
 個人的に、アクアアルタのお話はとても好きと言うか、アクアアルタという現象そのものがとても好きなんですよね。


 町中が水浸しになるアクアアルタ。幻想的です。綺麗です。素敵です。
 当然、このアクアアルタという現象は実際に存在する現象です。
 すごいですよね……

 
 さて、アニメでは2話から灯里がアイちゃんとメールでの文通を開始する描写があります。
 これは原作にはない(アイちゃんがオリキャラだから当然ですが)設定なんですが、個人的にはこの設定は賛否両論あるところなのかなーと思っています。
 原作でも、灯里が誰かと文通しているという描写はあり、終盤に灯里の文通の相手がわかるわけですが、個人的にはそれがとても気に入ってるんですよ。そうきたか!って感じでしたし、なるほどすてきんぐだって感じだったので。
 まぁ、当時はまだそこまで原作のお話自体も進んでいませんでしたから、仕方ないっちゃ仕方ない。
 それに、アイちゃんというキャラクターを生み出したアニメスタッフさんに僕は本当に感謝しているので、それを差し引いたら文通相手はアイちゃんってことでもいいのかな。
 


 そしてアニメでは晃さん初登場回。
 晃さん、ほんとかわいいんですよねぇ・・・乙女なんですよねぇ・・・ギャップ萌えですね。
 劇場版ではそこが露骨(?)にでているので、ぜひ。
 そういえば、ARIAのアニメは声優さんを決める際ほとんどオーディションをせず、監督さんが決めていったそうなんですが、どのキャラクターも素晴らしい采配だとつくづく思います。
 あと今更だけど、髪の長い藍華ちゃん逆に新鮮ですね。

 シーンとしては、藍華ちゃんが晃さんと喧嘩し、「私姫屋をやめてアリアカンパニーにいきます!」と宣言し、姫屋を出て行こうとする・・・というお話。

そして当然、二人を仲直りさせようとする灯里・・・なんですが。





「藍華ちゃん謝って。練習しよう?ヒンズースクワットやろう?」



「そんなにおいしそうに作ったら本当にアリアカンパニーに入ることになっちゃうよ」

灯里のセリフがいちいち面白いんだが。

ちなみにこの回も原作には一応ない回ですね。
(原作AQUAのアクアアルタの回 と、ARIA3巻での晃さん初登場シーンを混ぜ合わせた感じ)

なのでこのセリフはスタッフさんが考えたオリジナルなんですが、灯里の「真剣なのにどこか抜けている感じ」がよく出ていて個人的にとても好き。


 藍華ちゃんとアリシアさんの出会いが描かれています。
 幼き日のアリシアさんかわいいです。




シングル時代のアリシアさんの髪、すごいボリュームだなって思ったの覚えてます。
あと原作だともっとロリっぽいです(?)


「女の子はね、髪型を変えると歩き方まで変わるのよ」

は個人的にとても好きなセリフ。
 
そして(私的)ARIA屈指の名シーンが一つ、小悪魔スマイルあらあらうふふアリシアさん


あらあらうふふ

でもアリシアさんがウンディーネを目指すきっかけが晃さんだったらしいという貴重な情報がさらっと明かされる。晃さんがウンディーネを目指したおかげで今の皆があるのか・・・





自分に真っすぐぶつかってくれるのは、晃さんだけ…と晃さんへの想いを語る藍華ちゃん。


よくよく考えると、晃と藍華って、メインキャラの3組の中で一番付き合いが長いんですよね。
その分、少なくともこの段階では灯里・アリシアコンビと比べて、絆がめちゃくちゃ深い。
だからこそ、お互いがお互いをよく分かり過ぎていて、そのせいで踏み込み過ぎてしまったり、衝突してしまうこともある。
お互いを想うばかりに、喧嘩になってしまうことや、傷つけあってしまう。
現実では、例え絆がどれほど深くても、些細なきっかけで、そのまま縁を切ってしまうこともあるのでしょう。ままならないですね。

でもARIAの世界ではそんなことはおこらないので、安心して癒されましょう。

藍華ちゃんと晃さん、そしてアリシアさんと晃さんの絆の深さや、歩んできた過去が垣間見えた回でした。

癒されますね・・・

そして次回はいよいよ我らがアリスちゃん登場回ですね。

 



 




















 
  

2015年10月13日火曜日

ARIAを振り返りながら感想を書いていこう。  第1話「その 素敵な奇跡を……」



記念すべきARIA THE Animation 第1話「その 素敵な奇跡を……」


注:劇場版公開記念に、懐かしみながらARIAの感想をただつらつらと語っていくものです。
今後の展開や劇場版の内容など、ネタバレ全開です。


第1話「その 素敵な奇跡を……」



久しぶりに見ると、アニメ自体が古いということ、また最初と言うこともあり、やはり作画に時代を感じますね。懐かしい
全体的に皆、顔がシャープな感じがします。なんとなく。
 


しかし、声優さんらの演技は劇場版のAVVENIREと比較しても、いい意味で違いがないですね。
葉月さんもおっしゃっていましたが、AVVENIREで成長したキャラクターを演じる際に、「成長した(プリマになった)灯里ということを意識しないように した」そうです。(最初そこを意識して演技をしたらなんだか違和感があったらしく、監督に『プリマであることは意識しないでやってほしい』と言われたそう です笑)
アニメ1期の1話を見ると、それが改めて良くわかりますね……ANIMATIONの灯里も、AVVENIREの灯里も、『声優さんの演技』という意味ではいい意味で、一緒です。もちろん、灯里だけでなく、藍華も、アリスも。


改めてアニメ1話から見返すと、
「そういえばこんな話から始まったなー」と言うのが率直な第一印象。
話全体としては、アニメオリジナルキャラクターであるアイちゃんと灯里達との出会いを描いたもの。
アイちゃんはオリジナルキャラクターですが、話自体は完全にアニメオリジナルというわけではなく、原作にある話を、登場キャラクターをアイちゃんに置き換えて、うまくつなぎ合わせた、という感じ。



原作では迷子になったおじいちゃんと一緒に食べるじゃがバター



流されたアリア社長をアリシアさんがみごとなオールさばきで救出するシーン。
これはおそらく原作AQUAの2話からとってきたものなんだと思います。


そういえば、アニメではあまり漫画・AQUAの内容(灯里とアリシアさん、藍華ちゃんとの出会い等)が語られず物語がスタートするため、原作を読んだことない人がアニメから入ると「これは続きものなのか?」という疑問を抱いてしまいそうな気がしたんですが、実際どうだったのでしょうね。




いやーそれにしても・・・アイちゃんが・・・・悪ガキですね←
劇場版ではあんなに愛くるしい表情でガンガンにやにやさせてくれていたというのに……
 
さすがにアイちゃんは劇場版のAVVENIREとは大分キャラも、声優さん(水橋さん)の演技も全く違いますね。AVVENIREでは大分大人になっているので、当たり前ですが。
悪ガキだった頃のアイちゃん(っていってもこの1話だけですけど)はひたすら懐かしいです。

でも可愛いから許しましょう。


灯里の素敵パワーで改心したアイちゃん。はいかわいい。


 あと、これはAVVENIREでの舞台挨拶で監督さんがおっしゃっていたんですが、アニメでは『奇跡』という言葉が割と多用されているのですが、原作ではそんなに『奇跡』という言葉は出ていない、とのこと。
 僕もなんとなく、ARIAは『奇跡』という言葉がよくでてきているような気がしていたんですが、それはアニメの影響だったんだなーと。


正直アニメ第1話を初めて見たときの感想とか全く覚えていないので、比較したりできないんですけど、やっぱり丁寧に描かれていますよね。
原作の世界観を大切にして表現しようっていう制作陣の気持ちがとても伝わってきます。
そしてなにより、アニメARIAの作品でかなり重要な所を占めているのが、音楽なんですよね。
これはAnimationに限らず、NaturalでもOriginationでも共通の事なのですが、ARIAのアニメは本当に音楽が素晴らしいです。
この音楽がなければARIAのアニメがここまで良い評価を得られることはなかったといっても、過言ではないと思いますよ。

それと、あまりアニメの制作手法とか工程とかはよくわからないのですが、やっぱりワンカットの秒数とか他のアニメと比べても随分長くしたそうです。
そういった製作スタッフさんの気遣いが、ARIA愛が、この作品の持つ雰囲気を醸し出しているのでしょうね。

  





アリシアさん

『(相手の)嫌いなところを好きになるには、少し努力が必要だけど、もしそれができたら、好きな人は大切な人になる』

灯里
 『その奇跡は、努力で起こす事ができるんですね』


ARIAは格話で、こういった教訓と言うか、テーマのようなものがあげられることがままあるのですが、
第1話は上の『相手の嫌いなところを 好きになれたら、それはとっても素敵なことです』ということでした。
うむ。全く持ってその通り。
恋人、家族、友達、なんでもいいんですけど、その人の全部を好きになることなんてできません。
嫌いな所があるのは当たり前です。
でもそれを踏まえたうえで、その人のことをそれでも好きだと思えるなら、それはきっと本当のことなんでしょう。
そしてもしも、その嫌いな部分すらもいつしか好きだと思えるようになったのなら、それは本当に大切な存在になったということなんでしょうね。
恥ずかしいセリフ禁止。


とまぁこんな感じで時間を見てARIAを懐かしみながら、感想・・・のようなものをつらつら書いていきたいと思います。
 








2014年12月21日日曜日

【感想】EXIT TUNES DANCE PARTY 〜beatnation RHYZE music council〜  

EDP感想


ツイッターでセトリをあげてくださってた人がいたので、そちらを参考にさせていただきながら、簡単に感想をば書いていきたいと思います。
ごくごく簡単に書いていきます・・・あんまりこり過ぎると前みたいに挫折するので・・・
 

①PON君

紅焔
水鏡
煌 -灼熱の裁き-


開幕はPON君
いや、ほんと水鏡は最高っすよ・・・まじで・・・
もう水鏡を生で聞けた時点で「これ神イベだわ」とか勝手に決め付けました

②colors

rage against usual
going up
VENUS
memories

まさか、まさか、まさかまさかのcolorsですよ!
生で聴ける日が来るとは思っても居なかった・・・memoriesは大好きな曲だったので、感動です。
いや、しかし懐かしい・・・
ポップンでは苦しめられましたけどね・・・!

③P*Light

Hello Happiness
caramel ribbon
YELLOW SPLASH!!
FUNKY SUMMER BEACH
Sakura Reflection (P*Light Slayer Remix)
Gale Rider
We're so Happy (P*Light Remix)
TRIGGER★HAPPY

関係ないんですが、僕がbeatnation RHYZEで特に推してるうちの一人
いやほんと、もう飛びまくりました・・・
やっぱりハピコアっていいね。
これまた、僕がP*Lightさんで一番好きな「FUNKY SUMMER BEACH」が聞けたのでもう大満足です。 
ぶっちゃけP*Lightさんでガッツリ体力もってれたの・・・

④かめりあ

サヨナラ・ヘヴン (かめりあ's NEKOMATAelectroRMX)
Proluvies
Chirality
ませまてぃっく♥ま+ま=まじっく!
ベィスドロップ・フリークス
werewolf howls.
INSECTICIDE
Bangin' Burst

本当に申し訳ないんですが、かめりあさんはあまり知らないのです・・・
多分、ちゃんと聞いたことあったのベィスドロップぐらいかも・・・
これからちゃんと聞きます!
パフォーマンスはすばらだったのは言うまでもない!

④ふかせ

draw!!!
rainbow flyer -gratitude remix-
The Sky of Sadness -vastitude remix-
NEMESIS -gratitude remix-
onslaught

絶対に許さないふかせさん。
素直に言ってしまいますが、ふかせさんの曲って実はそこまで「好きだ!」って曲がない・・・
ただ、onslaughtは生で聞いたらまじで燃えました。
全然印象が違かったです。
赤の衣装がピシっと決まっててなんか貴族みたいだった(???)
これからもがんばってほしいですが絶対に許さない。


⑤Expander

Move That Body
diagram
subtractive
aura
SOUND VOLTEX III BGM
Move That Body

Expander・・・一体何Sotaなんだ・・・
いや、はい。そーたさんですね。
っぱり今回のライブでも思ったんですけど、Sotaさんかっこよすぎるんですよ。
ずるいです。
Sotaさんの曲が流れるとこう、ピシッとなるっていうか、この人がいないとしまらないなって思わざるをえない。
あと、当たり前かもしれませんが、やっぱりオーラが全然違う。
もうほんとかっこいいの一言に尽きます。
そーたさんがいないと満足できませんよ私は。

⑥cosmo

OverDriveTrain
バンブーソード・ガール
Monopole.
For UltraPlayers

 個人的には前までガチで絶対に許さない人だったんですけど、色々あって許しました。
ただ残念なことにやっぱりcosmo さんもあんまり知らないんです・・・
今回もwacと剣道してた記憶しか・・・←
Idoraとかめちゃんこ好きなんで、これからもwacさんと色々やってほしいです。

⑦VENUS

Survival Games
FUJIMORI-祭-FESTIVAL
EZ DO DANCE
Wow Wow VENUS
Thank You Merry Christmas

 よしくん抱いて

 もうね、VENUSについては今更何を語ることがあろうってかんじです。
 FUJIMORI祭りが生で聴けたのが一番うれしかったかな!
はぁーよしくんかっけぇ・・・

⑧Hommarju

HYENA
Northern Lights
Onigo
Gimme a Big Beat (Hommarju Remix)
Votum stellarum -Hommarju Remix-


拡声器を持っての登場おまーじゅさん。
開幕ハイエナはずるいです・・・・
おまーじゅさんもちょっとずるいぐらいかっこいいですよね。
おまーじゅさんの曲って結構癖があるイメージがあって、そこにはまってしまうと抜け出せません。
ハイエナはそれが一番顕著な気がする。
拡声器を持って叫ぶお姿は痺れました

⑨kors k

Gimme a Big Beat
On My Wings
Playing With Fire
Wuv U
smooooch・∀・

 
こおおおおおおおおおおすけえええええええええええええええ!!!
こおすけにいついてももう今更って感じですけどめちゃくちゃ飛びました
こおすけさんのあの、ぴょんぴょん飛ぶ姿がめちゃくちゃ好きなんですよ。
それにつられてこちらも飛ぶんですよ。
もうまじで・・・大好き・・・
わぶゆーからのすむーちは卑怯ですぞ

⑩OSTER project

リカーシブ・ファンクション
SpaceLand☆TOYBOX
WICKeD CRφSS
Devilz Sacrifice -贖罪の羊-
AA -Renaissance Concertino Mix-

我らが姫おすたーさん
めちゃくちゃかわいかったです。
なんかエアギターとかエアドラムとかしたり、あとなんか花形で踊ったり?してて超かわいかった
曲はいうまでもなく好きです。
おすたーさんの曲はファンタジーチックで、壮大な感じがとてもよいですよね。
ダークな童話って感じでしょうか?
これからも是非TAKAさんとはしゃいでほしい・・・

⑪SOUND HOLIC

Ha・lle・lu・jah
BRAVE GLOW
TYCOON
HALOS
SAMSARA
ALBA -黎明-


実は東方二次創作のころから好きだったサンホリを生で見る日が来るとは思っていませんでした。
サンホリがビーマニに提供してる曲で例外なく一定の水準を超すクオリティなので、
毎回毎回安心して期待してます。
ALBAはその中でも多分特に好き。あばずれじゃない。

⑫Prim

恋する☆宇宙戦争っ!!
キャトられ♥︎恋はモ〜モク
轟け!恋のビーンボール!!

 ぷりむすきだすきだ大好きだ!!

実は、怪盗いいんちょ期待してたんですが残念ながら見れませんでした・・・
でもまたぷりむちゃんと一緒に「べっべべー」できて最高にハイです!
我らが音ゲーマーの永遠のアイドルですねぷりむちゃんは・・・
変態おじさんことLEDさんについては敢えて言及しない




RoughSketch/uno

She is my wife すーぱーアイドル☆ミツル子Remixちゃん
Twin Rocket
#FairyJoke #SDVX_Edit
#Fairy_dancing_in_lake
Giant Strength
Army of Marionette
Distorted Floor
THE DETONATOR (RoughSketch BPM200 Remix)
Booths of Fighters
No Tears

はい、僕がRHYZEで一番推してるラフスケさんです。
僕はもともとガバというジャンルが好きで(詳しくはないですけど)ラフスケさんの作る曲はもうまさにドンピシャなんです。
ゴリゴリなんです。
重低音が心地いいんです。
頭振りまくりました・・・ヘドバンまでいかないけど、とにかくずっと振ってました。
これからもずっと最高にクールな曲をずっと作り続けてほしいです。

⑭DJ TOTTO,TAG

Valanga
ハピ恋☆らぶりぃタイム‼︎
鬼天
海神
LIGHTNING THUNDERBOLT -Try to Sing Ver.-
Do The Evolution
POSSESSION
ビビットストリーム
IX

とってぃは安定してますねほんと。
まさにRHYZEのリーダーって感じで、大好きです。
あと、Try to sing ver毎回入れてくるのまじでおもしろい。
TAGさんそんなにカウントダウンしたいの・・・www

今回やった曲の中だと、鬼天、海神、Ⅸが特に好きかな・・・

ただ、この時すでに僕の体力が限界を迎えていて、死にそうでした。

  Ryu☆     Xceon  Mayumi Morinaga

罪と罰
サクラヨゾラ
Din Don Dan
Realize Maze
Follow Tonorrow

いつものメンバーですね。
Realize Mazeが生で聴けたのはまじで嬉しかったというか、予想外だった。
ラピストリアの新曲の中では特に好きな曲なので・・・
いや、しかし今回改めて思いましたが、このメンツ最強だな・・・名曲量産機すぎます。
Ryuちゃんはこれからもずっと愛し続けます。
なんだかんだハピコアが多分一番好きなんだなって自覚あります。


⑯アンコール

Double Universe
Cleopatrysm
御千手メディテーション
疾風迅雷
cinder
Gravigazer
STULTI
KHAMEN BREAK

 アンコールも素晴らしかった。
RHYZEの面々がペアで交代交代にパフォーマンスをしていく感じで、
個人的にお気に入りだったのはおすたーさんとラフスケさんがなんか不思議な踊りをしてたことです。
あれはなんだったんだろう・・・二人とも可愛かったからまたやってほしい・・・ww

〆がカーメンブレイクだったのも予想外ですね。
でもよい選択だったと思います。
大団円って感じです。



こんな感じでした。
最後に総評じゃないですけど、まとめ的な感想をば。

正直、やっぱり音ゲーマーにとっては素晴らしいイベントと言わざるをえません。
神イベでした。
本当に・・・こんなに疲れ果てるとは思ってもいなかったです・・・楽し過ぎました。
RHYZEはこれからもがんばって、ビーマニを牽引していってほしいですね本当に。
彼らならできると思います。上から目線みたいですみませんが・・・

また、これを機にビーマニ関連のライブは迷わずチケットをとりにいこうと思いました・・・やっぱり前の方でみたいです。


ということで、簡単ですがEDPの感想でした。